包丁という名前は、本来は「庖丁」と書いておりました。「庖」は「くりや」即ち調理場の意味で、「丁」は「男」だから、庖丁とはくりやの男、つまり板前さんのことです。
調理人なら誰でも庖丁かというそうではない「庖丁」とは、中国の古典(戦国時代の思想書)【荘子】に出てくる、当時の王に仕えた伝説的名調理人の固有名詞とされています。今から約2300年ほど昔の話です。